Kindle Unlimited にて読み放題になっていた清水カルマさんの3作品(2023年6月時点)の感想&レビュー。
ホラーなのか!?と疑いたくなる清水カルマさんの世界観。
テンポがよく、ミステリー要素満載。
どの作品も一日あれば読み切れます。
スッキリしないイヤミス要素をたっぷり含みつつ、ふと登場人物の気持ちに思いを馳せてしまう・・・。
2023年に「リング」の中田秀夫監督によって映画化された「禁じられた遊び」を主軸に展開される三作品。
Kindle unlimited で無料で読めるので、お持ちの方はぜひぜひ読んでみてください😊
『禁じられた遊び』
「第4回 本のサナギ賞」大賞作!純粋な願いがキッカケでこんな結末が。
映画では橋本環奈さんが演じられている主人公の女性も好感がもてるキャラクター。
最後のどんでん返しまでのテンポがとてもいいので、スリルあり!ミステリー感覚で読み進められます。
作品の設定について、朽ち果てた神社が出てくるシーンなど奈良出身ならでは?の清水さんこそだからかな?と思ってしまいました。作品に関係ないけど、同じ奈良県民としてこれからも応援したいです。
描写について、グロくない!私の身にも起こりそう!という感じもありません。
シャワーしてたら、後頭部をだれかが・・・という感じではないです。
バリバリホラー?を期待している方にはちょっと物足りないかも。
映像化したら、たぶんすごい怖いんだろうけど・・・
『カケラ女』
「禁じられた遊び」の後日談。
悪夢は終わっていなかった!今度の主人公は、大学生。
インスタグラムにミスコン。キラキラした東京の女子大学が舞台。
田舎から都会に出てきた、イモ主人公の女の子を取り巻く環境が変化し・・・
自分の新しい世界を知り、大切なものが目まぐるしく変わっていく、戸惑いと喜びがあって・・・。
どんな読者も「あぁ」と共感してしまう部分があるのではないでしょうか。
やっぱりホラーというより、復讐劇というか。
これで、終わり!としたら、結構ハッピーエンドなのではと思える作品でした。
『忌少女』
「禁じられた遊び」の前日譚。
「死」を迎え、解放されるはずが。
この世に呼び戻されると、怒り憎しみに支配される・・・。
ホラーというより、母親の愛と苦悩、葛藤。
ちょっと鬼滅の刃を思い出させる、そんなお話でした。
こちらも描写は穏やかで、目を覆いたくなる(読み飛ばしたくなる)感じではありませんでした。